AgentSpace: History

AgentSpace開発履歴

佐藤 一郎

システムのバグフィックスや変更などの履歴をまとめるつもりでしたが、 1997年10月以降はほとんど変更を行っていないためネタがなく、戯れ言を 書くことに

1997年8月31日

実装開始

1997年9月1日

HTTPプロトコルベースのモーバイルエージェントシステム完成。なお、クラスファイルをオンデマンド転送方式を採用。 二日間で書いたにしては安定していた。

1997年9月6日

開発環境をMacintosh(PPC604-120MHz)からWindows95に変更。しかし、Pentium90MHz+RAM16MBでは大差なし。

1997年9月10日

エージェント間通信機構を実装

1997年9月末

かのR.Milner先生より、Mobile Ambientsについて教えてもらう。しかし、愚かな私は、その重要性を認識せず、むしろR.Milner先生の 本Communication and Concurrencyにサインをもらったことを喜ぶ。

1997年10月始め

クラスファイルのオンデマンド転送に見切りをつけ、一括転送方式を採用。クラスファイル3つ以上あるエージェントでは、1ホップ通信でも2倍以上高速化された。

1997年10月始め

開発環境をPentium200MHzに移行。それに伴いエージェント転送前に圧縮を行う方式に変更。

1997年10月始め

UDP転送版を作成。大幅な性能向上はなく、UDP版は開発を中止。

1997年10月中旬

研究が忙しくなり、システム開発を打ち切る。以降、大幅変更予定なし。

1997年12月始め

デモンストレーションのために新潟にいく途中、新幹線車内で、テストのために2台のNotePCを10BASE-Tのクロスで繋いで車内LAN。 当然、周りの乗客から変な目で見られる。

1997年12月始め

π計算のチュートリアルの講師でいったはずの日本ソフトウェア科学会のワークショップで、IBM、富士通、IPAの皆様と「エージェントシステムと競演」というセッションでデモをする事態に。競演の「競」の時におびえる。また、セッションチェアからの名前を付けて欲しいということで、AgentSpaceという名前をつけることに。暇つぶしで作っている当方と違い、メーカの方は気合いが入っている。それにしても、会社の方はいいですよね。開発要員がたくさんいて!。こっちは通勤電車内でコツコツ開発。

1997年12月始め

Threadスケジューラを自前で書こうと試みるが、通信Socketがらみでデッドロックする。原因は不明。

1998年1月28日

一部関係者に配布準備版を公開

1998年2月20日

HTTPの拡張プロトコルによるエージェント転送版を公開(翌日中止)。これに伴い新規URLを導入。

1998年2月28日

配布準備版の不具合(モニターウィンドウのイベント)を修正した バージョン(2/28日版)を公開

1998年3月3日

配布準備版の問題を修正し、一般配布版を公開。 ご協力いただいたみなさまに感謝します。

1998年4月上旬

高階版(MobileSpaces)の実装開始。開発環境をPentiumPRO(180MHz)x2に変更

1998年4月下旬

某全国紙記者が取材にやってくる。「時期をみて記事にする」と言い残して帰っていった。しかし、その後記事になったという話を聞かないけど・・・

1998年5月下旬

1日当たりホームページアクセス箇所が300箇所を突破。ほとんどが大手電気メーカ、大手自動車メーカ、大手通信会社からアクセス。大学関係者が少ないのはなぜ?

1998年7月中旬

筑波行きの高速バス車内、2台のNotePCを10BASE-Tのクロスで繋いで車内LAN・デバッグ。白い目で見られるかと思いきや、さすが工業技術院を通るバス。周りの乗客におだてられて車内デモ。

1998年7月27、28、29日

初の海外デモ。フランスでデモンストレーション行脚(パリ第6大、ソニーCSLパリ、INRIA)

1998年9月11日

日本ソフトウェア科学会全国大会において、高階版モーバイルエージェントシステム (MobileSpaces) の発表とデモンストレーションをする。高階版の一般向け デモンストレーションはこれが初めて。論文の方は高橋奨励賞を頂きました。 なお、当方はセッション座長であったにもかかわらず高橋賞審査会をさぼってしまいました。関係者のみなさま申し訳ありません。

1998年9月14日

エージェント間通信機能を拡張を行う。同機能部分は一年ぶりにプログラムの 変更になる。ひとまず場当たり的にタイムアウト機構を導入し、エージェント間通信用のAPIを追加。学内でβテスト開始。

1998年9月28日

AgentSpaceのマイナーバージョンアップ版公開(9/28版)。変更箇所はエージェント間通信(callとfuture)にタイムアウト機能を付加。また、それに伴 いAgentManager.java、AgentRuntime.java、AgentContext.java、 Message.java、Future.javaの一部が変更となりました。バイナリレベルの 互換性は保持されており、旧バージョン(3/3版)用に作成したエージェントのバイナリプログラム及び永続化ファイルの変更は必要ありません。

1998年10月12日

モニター画面の「Stop」ボタンを押したときに、本来destroy()コールバックメソッドが呼び出されるべきところが、suspend()が呼び出されていました。destroy()を呼び出すように修正しました。

1998年10月13日

AgentSpaceのマイナーバージョンアップ版公開(10/13版)


Ichiro Satoh

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