共同研究・コンサルタントのお誘い

カウンター by  SOHO COUNTER

ユビキタス、クラウド、センサーネットワーク、ビッグデータというように、近年のビジネスは新規IT技術が登場するたびにビジネスモデルを模索するような企業活動を、ある意味で強制させるような環境になっています。特に近年のビッグデータに関しては、自身の手に入りうるデータを解析することで、ビジネスチャンスがあるかどうかを分析しなければ、5年後10年後の展開に乗り遅れる可能性がある、というような捕らえられ方がされることが多く、企業の方にとっては最新技術の理解に関して大きな労力が必要とされるところだと感じています。

対して研究者の視点から見ると、技術に関してはある程度クリアに見える点がたくさんあります。ある種の技術に関して粋を極め、分野全体の技術動向を把握しているため、ビジネスの可能性をおおまかに判じることはそれほど難しいことではありません。「確実にもうかるビジネスモデル」を創生することは困難ですが、

  どのようなデータが取れるか

  取得して意味のあるデータはどれか、不要なものは何か

  このデータからどのようなことがわかり得るか

  コストはどの程度であるか、リアルタイム性を実現できるか

  どの程度の精度が出せるか、既存技術を超えられるか、自身のモデルに十分な精度か

  開発コストはどの程度になるか、誰に聞くと知識が手にはいるか

といったことは比較的明確に判ずることができます。初めて技術に触れる方は、まずどのような技術があり、どのようなデータをそろえて何ができるか、その基礎的な部分を理解して、初めてこのようなことがらを判じることができるようになります。大学教員はそのような技術に10年20年という時間関わり続けているため、おおまかに「これができて、これが必要、これはいらなくて、これはできない」ということを瞬時に判断することができます。最初のにこのようなプロセスを経ることで、技術に関する調査(サーベイ)にかかる時間を大幅に短縮することができます。

データと手法がある程度理解できたところで次に必要なことは、自身が実行可能なビジネスモデルを構築することです。この段階では、「技術をどのように使うか、どのように広げるか」という発想の転換が必要となります。企業活動の現場の方は、自社の抱える顧客やマーケットに関する知識は豊富であり、その点を伸ばしながら新しいモデルを考えることができると思います。逆に、最新技術をどのようにコモディティレベルに落とし込んで利用するかに関しては、発想を行うこと自体が難しいということもあるかと思います。大学教員は、そのような技術の落とし込み方について、いくつもの発想を提示することができます。その発想に肉付けを行い、あるいは踏み台として新しい発想をすることで、企業活動にマッチしたビジネスモデルの構築が可能となるでしょう。

ビジネスモデルを作り出すと、次にシステム開発が必要になります。新技術を用いる場合は開発コストを見積もることが難しく、また完成後に所望の機能・精度を達成できるかどうかも不透明です。システム自身はオリジナリティが高くとも、技術自体は他のシステムと共通する要因を多く持つことが多いため、研究者的な視点から見ると、そのような不透明な部分はある程度クリアにすることができ、どのような要素技術を利用すべきか指針を出すことができます。これにより、無駄な開発を避け、安定的かつ低コストな開発が可能となります。

大学・研究所は知の泉であり、企業サイドの方から見て入手に高いコストがかかる知見を簡単に得ることができます。実際の関わり方に関しても、ニーズに応じて幾つかのパターンがあり、企業活動のスピードと必要性に合わせて選択することが可能となります。

 ・ 技術コンサルタント:   講演・指導という形で、御社のデータ利用とビジネス展開に関して、技術的な観点から見た俯瞰を提供します。また今後の展開の可能性について知見を提供します。

 ・ 技術指導:   ビジネスモデル構築、システム開発に関して、技術レベルでの困難性を解決する指針を提供します。また、簡単なビジネスモデルの提案や作成のお手伝いをし、必要に応じてシステム開発の技術課題について具体的な方法を設計いたします。

 ・ 受託研究:   実際にシステムのプロトタイプを構築いたします。労働が発生する部分に関しては外注する可能性が高く、その点でコストが高くなります。御社のスタッフを受け入れ、週1度程度の打合せを行いつつ技術開発やシステム構築に関して指導を行うこともできます。

 ご興味ございます方は、宇野毅明 (uno @ nii.ac.jp) までご連絡下さい。

 

 宇野毅明のホームページへ          情報学研究所のホームページへ