エージェント識別子クラス

佐藤一郎 2000/10/3

エージェントの識別子を与えるクラスです。エージェントは全域的に識別可能な番号(識別子)をもっており、他のコンピュータ上のエージェントランタイムを含めて、同じ識別子をもったエージェントは2つ以上存在しません。このため、エージェントは動作中はその識別子は変化しませんし、他のコンピュータに移動しても同じ識別子をもちます。ただし、生成、復活、複製をした際に新しい識別子が割り当てられます。なお、復活をする際には、永続化前と復活後に同じ識別子をもつ方法が考えられますが、現在のシステムでは異なる識別子になることに注意して下さい。これは、永続化したエージェントはファイルとして保存されますが、このときファイルを複製することにより、識別子が2重化する可能性があるためです。

なお、将来のバージョンでは、移動端末への対応、全域的識別子の不足の問題から、エージェント識別子は局所的に与えられるものになる予定です。

エージェント識別子クラスのコンストラクタ

AgentIdentifier()

エージェント識別子クラスのメソッド

boolean equals(AgentIdentifier aid)

識別子の一致性を判定するメソッド。識別子を比較するときは、イコール(=)では上記のメソッドを利用するようにして下さい。

エージェント識別子クラスの変更について

現在のエージェント識別子は

しかし、グローバルな識別番号は実現上困難です。例えば、世界中の人が1個ずつのエージェントを使ったとしても、32ビットの識別子では足りなくなります。逆に、グローバルな識別子はローカルなエージェント間相互作用ではそのコストが大きくなり、エージェントの存在位置や通信相手にあったエージェント識別子が必要となります。また、コンピュータ自体が移動する場合にはホストアドレスが変更される可能性があり、コンピュータ及びネットワーク構成の変化に対応できる識別子である必要があります。

上記に対応した方法に変更していく予定です。

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Ichiro Satoh (Ph.D.)
Associate Professor,
Deparment of Information Sciences
Ochanomizu University
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