======================================================================        粒子化技術が拓くマイニングの新しい未来    〜 ビッグデータの複雑性を解きほぐす次世代マイニング技術 〜        ====================================================================== ●日時: 3月10日(月) 13:00-17:30 ●場所: 国立情報学研究所(東京・竹橋or神保町)12階1208会議室 http://www.nii.ac.jp/about/access/ ●主催: JST 平成25年度特定課題調査「ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化」 ●会費: 無料(懇親会を除く) 高度に発達したIT技術により得られるビッグデータは,我々のライフスタイルと社会基盤を根底から変えうる可能性を秘めている.様々な利活用が考案されているが,単なる突発的な変化を検知するアラートで終わらせないためには,内包する意味を正確に理解する深い解析が必須である.より高度な情報の抽出により,簡単なセンサから多種多様な価値を創出するために重要となるのが「多様性の獲得」である.行動記録や位置情報・病歴など,それぞれが個性を持ち,複数の特徴を持つデータでは,似たような個性を共有するグループ(コミュニティ・クラスタ)が多数存在することが多い.このようなデータを直接的に解析すると,個々のユーザの本質をとらえていない「ぼんやりとした」結果が得られてしまう。多種多様な特徴を個体の個性に振り回されずに理解するには,クラスタの網羅的な抽出が重要となるが,従来技術では精度や計算コストに大きな困難ながあった.今回我々は,これらの困難を克服する新しい技術,データ粒子化・データ研磨を開発し,今までにない精度での多様性獲得を可能とした.本シンポジウムでは,データ粒子化技術の紹介と,多様性を持つビッグデータのモデル化と解析法,データ粒子化を用いた解析手法とその効果を紹介する. ●対象: 大学や企業の方々を広く対象とします.技術的に深い話ではなく,ビッグデータでは何が難しく,新しい技術で何ができるようになったのか,これから研究はどのように進んでいくのか,ということを平素に解説します. ●内容: 下記に説明する研究課題のシンポジウムとして,ビッグデータへの新しいアプローチを概念的に,また実装ツールの適用事例と使い方を詳しく解説し,これからどのような研究を進め,何が作られていくのかを解説します. ●参加申し込み: おおよその人数を把握するため,以下のサイトから参加申し込みをお願いします.(必須ではありません) https://docs.google.com/forms/d/1mLiprajQQ8V03suLZgwFWvxNZBpDDUfjG3mumhnrjIc/viewform (短縮アドレス: http://goo.gl/HdQcQJ)    ■ プログラム ■ 13:00-14:00 「ビッグデータの複雑さを克服するために」 宇野毅明 (国立情報学研究所情報学プリンシプル研究系) 14:10-15:00 「位置情報マイニングの現状と展望」 有村博紀 (北海道大学情報科学研究科) 15:30-16:30 「次世代マイニング技術がもたらす新たなビジネス応用の世界」 羽室行信 (関西学院大学経営戦略研究科) 16:40-17:30 「形式概念解析を用いた密部分抽出」 山本章博 (京都大学情報学研究科) 18:00- 懇親会 (3階の食堂) ===================================== ■■ CREST・特定課題調査とは ■■ CRESTは,科学技術振興機構の研究者向け大型研究助成です.同機構が設定した日本の将来課題に関わる研究分野に関わる研究テーマに対し5年間の研究補助を行うものです.特定課題調査は,次年度の審査を前に特定の課題に対して行われる予備研究になります.我々は,この研究で得た次世代マイニング技術の発展を目指すべく,これからも研究を続けていきます. ■■ 登壇者紹介 ■■ ● 宇野 毅明: 国立情報学研究所准教授.専門分野はアルゴリズム理論,情報数理,データマイニング,ゲノム情報学など.モデルから実装まで幅広く手がける.2004年国際データマイニングアルゴリズムコンテスト優勝他国内外の会議での受賞多数.2010年文部科学省若手科学者賞受賞.本プロジェクトのチームリーダーで,基礎モデルとアルゴリズム設計を担当. ● 有村 博紀: 北海道大学大学院情報科学研究科教授.博士(理学).九州大学大 学院システム情報科学研究院助教授などを経て,平成16年4月から現職.専門は,計算機科学とデータマイニング,機械学習,情報検索.文科省科研費特別推進研究「半構造マイニング」研究代表者(2005〜2007).文科省グローバルCOEプログラム「知の創出を支える次世代IT基盤拠点」拠点リーダー(2007-2012).本プロジェクトでは位置情報や系列情報の解析手法を担当. ● 羽室 行信: 関西学院大学経営戦略研究科准教授.専門分野はデータマイニング,経営情報論など.データマイニングのビジネス応用を中心とした企業情報システムの研究に従事.大学発のデータ解析技術を産業界へ還元すべく株式会社 NYSOL を立ち上げている.日本OR学会事例研究賞,データ解析コンペティション最優秀賞など多くの受賞歴を持つ.本プロジェクトでは実利用技術の開発を担当. ● 山本 章博: 京都大学情報学研究科教授 山本 章博: 京都大学情報学研究科教授.理学博士.北海道大学工学研究科助教授などを経て,平成15年10月から現職.専門は,離散データからの機械学習の基礎理論.特に,実数の離散表現や閉集合など数学における概念や手法の機械学習への応用を中心に研究を推進.本プロジェクトでは学習・予測手法の開発を担当.