DtoTex - DファイルからTeXへ

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形式

DtoTex [ -b field-list ] [ -n field-list ] [ -r macro-name ] [ input-file.. ]

説明

DtoTexinput-files 中のD-レコードをTeXのソースファイルに変換する。 各フィールドは

\fieldnamevalue

という形式の行として出力される。 当該フィールドが -b field-list, に入っていると,{}で囲まれて:

\fieldname{value}

という行として出力される。

各D-レコードの終りで, DtoTex は空行(長さ0の行)を出力するが, オプション -r macro-name が指定されていると, かわりにそのマクロが1行として出力される。 この場合TeXのマクロ名として有効なものを オプション-rに指定しなければならない。

フィールド値の中にあるTeXの特殊文字は,元の文字の形で印字できる様 変換される。 それらは:

\$\backslash$
$\$
&\&
#\#
^\char94
~\char126
%\%
<$<$
>$>$
|$|$
{$\{$
}$\}$

ただし,この変換は当該フィールドが,オプション -n の中にリストされている場合行われない。

DtoTex は,D-ファイルから高品位の印字出力を得るために使用する。 フィールド名がTeXのマクロ名になるため,ユーザはそのマクロを作成して TeXに入力する必要がある。

オプション

-b field- list
フィールド値は{}で囲まれて出力される。
-n field-format-list
これらのフィールドのフィールド値は,TeX特殊文字の エスケープを行わず,そのまま出力される。 値がTeX記法を含んでいるときに用いられる。
-r macro-name
各D-レコードの終りに,指定したマクロが1行として出力される。
-D [i/o]datautf=8|16|32
UTF入出力機能参照。

環境変数

Ddatautf, Didatautf, Dodatautf
UTF入出力機能参照。

使用例

LaTeXのテーブル出力

ファイル "ex1.d" にはフィールド"aa",`bb'および"bb"がこの順に あるとする。 フィールド"aa"および"bb"は,短い文字列値を持ち, フィールド"cc"は長いテキストの文字列値を持つとする。

マクロファイル "ex1.tex" の内容:

\documentstyle{article}
\def\aa#1{#1 &}
\def\bb#1{#1 &}
\def\cc#1{\vtop{\hsize 64pt #1}\\}
\begin{document}
\begin{tabular}{lrl}
\input tmp.tex
\end{tabular}
\end{document}

次のコマンドはテーブル型に整形された出力 (ex1.dviファイル)を行う。

DtoTex -b aa,bb,cc ex1.d > tmp.tex
latex ex1.tex

プレーンTeXでのテーブル出力

ファイル "ex2.d" にはフィールド"aa","bb"および"cc" がこの順であり, すべて短い文字列とする。

マクロファイル "ex2.tex" の内容:

\def\aa{}
\def\bb{&}
\def\cc{&}
\def\endofrecord{\cr}
\halign{#\hfil&#\hfil&#\hfil\cr
\input tmp.tex
}
\bye

次のコマンドはテーブル型に整形された出力 (ex2.dviファイル)を行う。

DtoTex -r endofrecord ex2.d > tmp.tex tex ex2.tex

メッセージ

マニュアル D_msg参照。

参照

DintroDtoLineDprD_msg

AUTHOR

MIYAZAWA Akira


miyazawa@nii.ac.jp
2003