Chemoinformatics Group
Hiroko Satoh's Group, National Institute of Informatics
English

「化学は経験の学問である」といわれます.たしかに,化学の歴史をふりかえってみると,化学者の頭の中で行なわれてきた,化学情報・知識・経験の高度に統合化された情報処理により,新しい法則が発見され,それらの法則にあう実験結果や,法則にあわない新現象が見出され,新たな情報や知識として蓄積されることが繰り返されて,化学は発展してきたととらえることができるでしょう.

本研究室では,こうした従来の化学研究のかたちに加え,コンピューターを介した化学情報の有効な活用法を考えることで,新たな発見にも結びつけることのできる,化学研究のための新しい手段を開拓する研究を進めています.人とコンピューターそれぞれに適した化学情報表現法の開発,新しい化学情報の提案,それらを利用した,化学研究の実践的問題を解決するための知的システムの開発などが研究の主軸です.具体的には,立体的な特徴を含めた分子構造の表記法の開発,化学反応に関わる因子の表現法の開発,これらの特徴の可視化,さらに,化学反応予測やNMR(核磁気共鳴)スペクトル予測などの知的システムの開発を行っています.

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