研究内容
バブル・金融危機
– 自己フィードバックと群衆行動が生み出す異常値の検出 –
ビッグデータが
バブルの実態を浮かび上がらす
バブルとは、実態にあった本来あるべき価値以上に価格が高い状態と定義されますが、あるべき価値など誰にも分かりません。
しかし、世の中には、ほとんど同じものは存在します。特に、経済系のビッグデータでは大量に存在します。
同じものは同じ価値、一物一価の法則の法則がありますので、同じような物なのに片方だけとても高いと、その物はバブルである可能性が高いと考えられます。
資産市場を動かす
内的メカニズム
あるべき価値など誰もわからないために、連続して価格が上がると、本来の価値はもっと高いんだと錯覚を起こし、そのこと自身がさらなる投資を呼び込みます。
たまたま、ある銘柄に、ある地域の不動産に、買いが集中した。キッカケは何であれ、この集中がさらなる集中を生む無限ループを作ります。
金余りの時代には、この傾向が強く、不景気ときには同じ価格を示していた金融商品でさえ、ちょっとした違いが拡大するバブルが発生します。
市場に影響を与える記事に
すぐに気がつくには
9000万記事を超える全世界のニュースのうち、市場に影響を与えた記事はごく僅かでした。
できるだけ早く、このような記事に気づくには、過去の記事に含まれていない単語を多く含むかという新規性と、短時間に複数のメディアが競い合って報じているかという話題性を常に計測しておくことが重要です。
関連業績
[1] 水野貴之 (2018)横断型基幹科学技術研究団体連合 木村賞 「金融リスクのナウキャスト」
[2] T. Mizuno, T. Ohnishi, T. Watanabe (2017) EPJ Data Science 6, 26.
[3] T. Mizuno, T. Ohnishi, T. Watanabe (2020) Proceedings of the 23rd Asia Pacific Symposium on Intelligent and Evolutionary Systems, 194-202.
研究内容一覧
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紛争鉱物・現代奴隷 - グローバルサプライチェーンを通じたダークサイド是正の研究 –
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中国化 - グローバル化する株所有ネットワークにおける覇権争いの見える化と予測 -
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バブル・金融危機 – 自己フィードバックと群衆行動が生み出す異常値の検出 -
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排他的民族主義・多文化共生主義 - 人流ビッグデータによる文化の融合と衝突に関する研究 -
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ネット社会の経済学 –空間的制約のないサイバー社会での過当競争の防止 -
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安全安心な仮想通貨社会 – 仮想通貨時代の送金規制システムの研究 -
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世論操作 – SNSにおける世論操作防止についての研究 -
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富の不平等 - 企業の生産性と格差社会についての研究 -