IT基盤とアプリケーションの好循環
計算機とネットワークの高度化によるIT基盤の発展は、新たなアプリケーションを生み出してきました。そして、アプリケーションの発展はIT基盤の更なる発展をうながしてきました。この好循環が高度IT社会を支えています。例えば、今日のAIの躍動は「ビッグデータ」「機械学習」「高性能計算機」の3つが原動力です。その中で、鯉渕研究室では、5〜20年後のIT基盤の発展に寄与する研究を行っています。
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フォトニックコンピューティング・ネットワーク
本研究では、フォトニック近似コンピューティングを用いて多値処理を活用し、高速計算を目指します。光電融合技術を最大限に活用して、新しいシステムアーキテクチャを提案します。
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不確実容認コンピューティング
Society 5.0向けの高度IT社会で、多少の計算の不正確さを許容する新しい計算技術を確立し、光通信を活用したデータセンターの性能向上を目指します。
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コンピュータシステムのセキュリティ
Society 5.0の持続可能な社会を実現するため、ゼロトラストセキュリティの半導体チップが必要です。本研究では、新しいセキュリティ技術と高性能化を追求し、チップの安全性と効率性を向上させることを目指しています。
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水没コンピュータ
半導体の微細化に伴い、チップの冷却が課題となっています。そのため、鉱物油などの液浸冷却技術が注目されています。本研究では水を用いた直接液浸冷却を探究しています。コンピュータはパリレン膜でコーティングし、水中で冷却します。本水没冷却は熱伝達率が優れており、取り扱いも容易ですが、耐久性や部品交換には課題があります。